そのSNS投稿、違法かも?投資系オンラインサロン・有料配信で「投資助言業」の登録が必要になる境界線を徹底解説
そのSNS投稿、違法かも?投資系オンラインサロン・有料配信で「投資助言業」の登録が必要になる境界線を徹底解説
そのSNS投稿、違法かも?投資系オンラインサロン・有料配信で「投資助言業」の登録が必要になる境界線を徹底解説
記事概要
【行政書士監修】SNSやオンラインサロンでの投資情報発信が「投資助言・代理業」に該当する基準とは?無登録営業のリスクや、一般的な経済分析と個別推奨の違い、合法的にビジネスを拡大するための登録要件について、金融専門の行政書士が解説します。
【本文】
近年、X(旧Twitter)やYouTube、DiscordなどのSNS、あるいはオンラインサロンを通じて、投資に関する情報を発信する方が増えています。
新NISAの普及に伴い、個人投資家の「情報を知りたい」という需要は高まる一方ですが、有料で投資情報を発信する場合、その内容によっては金融商品取引法上の「投資助言・代理業」の登録が必要になることをご存知でしょうか?
「知らなかった」では済まされない厳しい法的ペナルティも存在します。今回は、金融専門の行政書士の視点から、「どこまでならセーフで、どこからが登録必要なのか」という境界線と、登録を行うメリットについて解説します。
1. 「投資助言・代理業」に該当する3つの要件
金融商品取引法において、以下の3つの要素をすべて満たす場合、それは「投資助言・代理業」に該当し、財務局への登録が必要となります。
【報酬】 顧客から報酬(会費、購読料、情報料など)を得ていること
【助言】 有価証券の価値や、金融商品の分析に基づく投資判断の助言を行うこと
【契約】 顧客と投資顧問契約(口頭やWeb上の規約同意も含む)を結ぶこと
ここで最も問題になりやすいのが、2の「助言」の中身です。
2. 「一般的な分析」と「個別具体的な推奨」の境界線
多くの発信者様から「自分のサロンは、市況を解説しているだけなので大丈夫ではないか?」というご相談をいただきます。
金融庁のガイドラインでは、登録が不要な範囲として「不特定多数の者が随時購入可能な新聞、雑誌、書籍等の販売」等を挙げていますが、SNSやクローズドなコミュニティ(会員制サロン)の場合、以下の区別が重要になります。
【登録不要(セーフ)の可能性が高いケース】
客観的な事実の提供(「〇〇社の決算発表で利益が前期比20%増だった」)
一般的な経済分析(「円安傾向なので輸出関連株が注目されやすい」)
自身の売買記録の事後公開(「昨日、この銘柄をこの価格で買いました」※推奨を含まない場合)
【登録必須(アウト)の可能性が高いケース】
具体的な売買指示(「〇〇(銘柄コード)を、いま1,000円で買い、1,200円で売りましょう」)
タイミングの助言(「このチャートの形が出たら、今すぐ買いです」)
会員限定のシグナル配信(有料会員にのみ、LINE等でリアルタイムに売買タイミングを通知する)
つまり、「いつ」「何を」「いくらで」売買すべきかという具体的な判断を提供し、それに対して対価を得ている場合は、無登録営業とみなされるリスクが非常に高くなります。
3. 無登録で営業を続けるリスク
金融庁は近年、無登録業者への監視を強めています。無登録で投資助言業を行った場合、以下のようなリスクがあります。
刑事罰の対象(5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金、またはその併科)
金融庁ウェブサイトでの実名公表(「無登録で金融商品取引業等を行っている者」として掲載)
社会的信用の失墜とビジネスの停止
顧客からの返金請求訴訟
特に、一度「警告書」の発出や実名公表が行われると、将来的に正規の登録を行おうとしても、審査において非常に不利になる、あるいは登録自体ができなくなる可能性があります。
4. 「投資助言業」登録をビジネスの武器にする
規制は厳しいですが、裏を返せば「登録業者=国が認めた体制を持つ信頼できる事業者」という強力な証明になります。
登録業者になることで、以下のようなメリットが得られます。
堂々と具体的な投資推奨ができる(会員のパフォーマンス向上に直結するアドバイスが可能)
高単価なコンサルティング契約が可能になる
金融機関や他社との提携が進めやすくなる
「怪しい情報商材」との差別化が明確になり、集客力が向上する
5. 登録へのハードルと行政書士の役割
投資助言・代理業の登録には、以下のような要件をクリアする必要があります。
営業保証金(供託金):500万円
純資産額:500万円以上
人的構成:金融商品取引法の知識を有し、コンプライアンスを遵守できる人員体制(コンプライアンス担当者の設置など)
社内規定の整備
これらは決して低いハードルではありませんが、事前に十分な準備と体制構築を行えば、決して不可能なものではありません。
当事務所は、金融商品取引法に特化した行政書士事務所として、「今のビジネスモデルが法的に問題ないかの診断」から「登録申請書類の作成」「社内体制構築のアドバイス」までトータルでサポートしております。
「自分のビジネスを大きくしたいが、法律面が不安」「将来的にIFAやファンド組成も見据えて、まずは助言業を取得したい」とお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。