友だち追加で、後日の疑問もLINEで個別相談
GXは、単なる「環境対策」から、企業経営・投資・金融・行政規制に直結する制度へと変わりました。
図表の使い方:図表右上の「目次」をクリック(スマートフォンではタップ)し、読みたい項目をお選びください。続きがある場合は「次へ」でご覧いただけます。詳しい説明は本文にも掲載しています。
記事を読んで生じた疑問や、ご自身の事業で必要な手続きについて、LINEで緒方法務事務所へ個別にご相談いただけます。友だち追加後、トーク画面からご質問ください。 LINEで質問・相談
GXは、単なる「環境対策」から、企業経営・投資・金融・行政規制に直結する制度へと変わりました。
2050年カーボンニュートラルの実現に向け、日本ではGX(グリーントランスフォーメーション)政策が本格的な実行段階に入っています。
特に重要なのが、GX推進法に基づき2026年度から本格稼働した排出量取引制度です。
一定規模以上のCO₂を直接排出する企業には、排出量の算定、届出、移行計画の作成・提出、排出枠の管理その他の対応が必要となり、GXは「自主的な環境活動」だけで処理できる領域ではなくなっています。
一方、再生可能エネルギー、系統用蓄電池、J-クレジット、省エネルギー、水素・アンモニア、資源循環、GXファンドなどの分野では、新たな投資機会・事業機会も拡大しています。
行政書士 緒方法務事務所では、GX関連事業について、事業スキームの規制整理から行政機関との事前相談、申請・届出、J-クレジット関連手続、電気事業関係手続、さらに金融規制との境界整理まで、事業開始前の段階から総合的に支援します。
GX事業を検討する企業が最初に確認すべきなのは、自社がどの制度の対象になるのかという点です。
GXという言葉には、再生可能エネルギー、省エネルギー、排出量取引、カーボンクレジット、環境価値、補助金、GXファイナンスなど、多数の制度が含まれています。
そのため、「GX事業だからこの許可を取得すればよい」という単純な制度ではありません。
企業ごとに、
再生可能エネルギーを供給するのか、
蓄電設備を運用するのか、
排出削減プロジェクトを行うのか、
J-クレジットを創出するのか、
排出枠や環境価値を取引するのか、
投資家からGX事業資金を募集するのか、
という事業構造を確認したうえで、必要となる行政手続を個別に判定する必要があります。
GX行政実務における最重要制度の一つが、GX推進法に基づく排出量取引制度です。
原則として、前年度までの直近3年度平均のCO₂直接排出量が10万トン以上となる事業者が制度対象となります。
対象事業者には、毎年度の排出量を適切に算定し、政府から割り当てられる排出枠と実際の排出量を管理する制度への対応が求められます。
排出枠に余剰が生じれば取引の対象となる一方、排出量が割当量を上回れば、不足する排出枠を調達する必要が生じる場合があります。
したがって、排出量は今後、単なる環境情報ではなく、企業の投資判断・設備更新・原価・財務戦略にも直接影響する経営上の重要情報となります。
排出量取引制度への対応は、対象企業だけの問題ではありません。
企業はまず、自社のCO₂直接排出量を把握し、制度対象基準を満たすかどうかを判定する必要があります。
特に、複数工場・複数事業所を有する企業、企業再編を行った企業、製造部門とエネルギー部門を併せ持つ企業などでは、単純に一つの工場だけを見て判断できない場合があります。
組織再編、事業譲渡、合併、会社分割などを予定している場合には、排出量取引制度上の扱いについても事前に確認しておくことが重要です。
制度対象年度の排出量について、適切な算定体制を構築する必要があります。
排出源、燃料使用量、計量方法、使用するデータ、社内管理責任者などを整理し、後日の報告や確認に耐えられる記録管理体制を整備することが重要です。
制度対象となる事業者は、所定の期限までに必要事項を届け出ます。
2026年度については制度開始初年度の特例が設けられており、年度平均排出量等について所定の手続を行う必要があります。
対象事業者にとって特に重要なのが「移行計画」です。
単に現在の排出量を報告するだけではなく、将来どのように排出削減を進め、脱炭素型の事業構造へ移行するのかを説明することになります。
移行計画は対外的にも企業のGX戦略を示す重要な資料となるため、環境部門だけではなく、経営企画、財務、設備投資、IRその他の部門との整合性を確保することが重要です。
排出量取引制度では、排出量取引管理システムを利用した電子手続が中心となります。
GビズIDを含む電子申請環境の準備、担当者権限の整理、提出情報の確認など、実際の行政手続を行うための社内体制も必要となります。
排出量取引制度では、排出量を自社だけで算定して終わるわけではありません。
制度上必要となる排出目標量や排出実績量について、所定の確認を受ける体制が求められます。
そのため、確認に必要となる証憑、計量データ、社内記録、算定根拠等を早い段階から整理しておくことが重要です。
排出枠は今後、企業の事業活動に経済的価値を持つ重要な制度資産となります。
実際の排出量が割当量を下回れば余剰が発生し、上回れば不足が発生します。
企業は設備投資によって排出量そのものを削減するのか、不足する排出枠を市場で調達するのかといった経営判断を行うことになります。
排出量管理と財務戦略が、これまで以上に密接に結び付くことになります。
GX政策は2026年度の排出量取引制度だけで完結するものではありません。
成長志向型カーボンプライシングの一環として、2028年度からは化石燃料賦課金の導入が予定されています。
化石燃料に関連する事業者にとっては、今後の調達コストや価格構造に影響する可能性があり、中長期的な事業計画や設備投資計画にGX政策を織り込むことが必要となります。
発電事業者にとっては、より長期的な制度変更も重要です。
2033年度からは、発電部門について排出枠の有償オークションが段階的に導入されることが予定されています。
火力発電その他の排出量の大きい発電事業では、設備投資、燃料構成、電源ポートフォリオなどを含め、長期的なGX戦略を検討する必要があります。
太陽光、風力、バイオマス、地熱、小水力その他の再生可能エネルギー事業では、多数の行政制度が関係します。
事業内容によって、再生可能エネルギー関係制度、電気事業法上の手続、系統接続、保安関係手続、土地利用規制、環境規制その他の確認が必要になります。
発電所を取得する場合やSPCを利用する場合には、設備だけではなく事業主体側の行政手続の承継関係も確認しなければなりません。
既存太陽光発電所のFITからFIPへの移行については、FITからFIPへの転換申請代行|既存太陽光・蓄電池併設で、移行認定・契約切替の準備・蓄電池併設時の手続をご案内しています。
再生可能エネルギーの拡大に伴い、系統用蓄電池はGX政策上極めて重要なインフラとなっています。
蓄電所事業では、設備規模や事業スキームによって、電気事業法上の届出、電力広域的運営推進機関に関する手続、供給計画その他の対応が必要となる場合があります。
土地の確保、系統連系、設備認定、保安、事業者登録などを個別に進めるのではなく、事業開始までの行政手続を一つの工程として管理することが重要です。
GXは再生可能エネルギーを増やすだけではありません。
工場や事業所の高効率設備への転換、エネルギーマネジメントシステムの導入、電化、燃料転換なども重要なGX投資です。
一定規模以上の事業者については、省エネ法に基づく定期報告や中長期計画などとの整合性も考慮する必要があります。
水素、アンモニア、合成燃料、SAFその他の次世代エネルギー分野では、従来のエネルギー規制だけでは整理できないケースがあります。
製造、貯蔵、輸送、販売、発電利用など、事業の各段階ごとに適用法令や所管行政機関が異なる可能性があります。
新規性が高い事業ほど、事業開始前の法令調査と行政機関との事前確認が重要になります。
J-クレジット制度では、省エネルギー、再生可能エネルギー、森林吸収その他の取組による温室効果ガスの削減量・吸収量を、所定の手続によってクレジットとして認証できます。
認証されたクレジットは、一定の用途で利用したり、取引したりすることが可能です。
ただし、「CO₂を削減したから自動的にクレジットになる」という制度ではありません。
対象となる方法論、基準、事業内容、設備、実施主体等を整理します。
必要書類を整備し、制度上のプロジェクトとして登録するための手続を行います。
実際の活動量や排出削減量を客観的に証明するための記録を継続的に管理します。
算定した削減量等について必要な確認・検証を経たうえで、クレジットの認証を受けます。
創出したクレジットを保有・移転・利用するためには、登録簿上の手続も重要となります。
GX分野では、「環境価値」という言葉だけで各制度を一括して扱わないことが重要です。
排出量取引制度における排出枠、J-クレジット、非化石証書その他の環境価値は、それぞれ制度の根拠、利用目的、取引方法が異なります。
「環境価値を買えばすべてのGX義務に対応できる」と考えるのではなく、何の義務・目的のために利用するものなのかを確認する必要があります。
温室効果ガス排出量の算定・報告については、地球温暖化対策推進法に基づく制度との関係も重要です。
一定規模以上の事業者には、温室効果ガス排出量の算定・報告・公表に関する義務が課される場合があります。
今後は、温対法上の排出量管理とGX推進法上の排出量取引制度を別々の社内業務として管理するのではなく、データ管理・証憑管理・責任体制をできる限り統合的に設計することが重要になります。
一定の要件を満たす発電事業では、電気事業法上の発電事業に関する届出が必要となる場合があります。
発電設備を複数保有する場合には、各設備だけではなく事業者全体として制度対象となるかを確認する必要があります。
電力事業を行う場合には、電力広域的運営推進機関との関係も重要です。
事業内容に応じて加入、事業者情報の登録、設備情報の登録、供給計画その他の手続が必要となる場合があります。
再生可能エネルギー事業では、事業計画認定その他の再エネ関連制度についても確認が必要です。
設備取得、事業譲渡、代表者変更、所在地変更その他の事業上の変更が行政手続に影響する場合もあるため、M&AやSPCスキームを利用する場合には特に注意が必要です。
バイオマス発電や廃棄物を活用したGX事業では、「原料」が法的に廃棄物に該当するかという問題が極めて重要です。
廃棄物に該当する場合には、廃棄物処理法上の業許可や施設許可などが問題となる可能性があります。
名称を「バイオマス原料」「リサイクル資源」としただけで廃棄物処理法の適用を回避できるものではありません。
事業開始前に、原料の性質、取引条件、排出者との関係、運搬方法、処理工程等を具体的に確認する必要があります。
大型GXプロジェクトでは、設備そのものの許認可以上に「資金をどう集めるか」が重要になります。
例えば、投資家から資金を集めて太陽光発電所、蓄電所、カーボンクレジット事業その他のGX事業へ投資する場合には、金融商品取引法の検討が必要となることがあります。
投資家から出資を受け、事業収益を分配するスキームでは、集団投資スキーム持分に該当する可能性があります。
匿名組合、LPSその他のファンドを利用する場合には、第二種金融商品取引業、投資運用業、適格機関投資家等特例業務その他の金融規制について、事業開始前に整理する必要があります。
GX資産を裏付けとする資金調達では、STOその他のデジタル証券型スキームが検討される場合もあります。
この場合、GX制度だけを確認するのではなく、金融商品取引法上の商品分類、募集・私募、取扱い、運用等の規制を含めた総合的な検討が必要です。
GX分野では、設備投資額が大きくなることから、国・自治体の支援制度を利用できるかどうかが事業採算に大きく影響します。
対象となり得る分野には、系統用蓄電池、省エネルギー設備、再生可能エネルギー、水素・アンモニア、資源循環、GXサプライチェーン、研究開発などがあります。
ただし、補助制度は年度ごとに対象事業、要件、予算、公募期間が変わります。
重要なのは、「設備を購入してから補助金を探す」のではなく、投資決定前に利用可能性を確認することです。
補助金の多くでは、交付決定前の契約や発注が補助対象外となる可能性があるため、事業スケジュールと補助金申請を一体として管理する必要があります。
GX・カーボンニュートラルを広告や営業活動で表示する企業にとって、表示の裏付けは極めて重要です。
「CO₂ゼロ」
「100%カーボンニュートラル」
「環境負荷ゼロ」
「完全脱炭素」
といった表示について、客観的根拠が不足している場合には、景品表示法その他の法的問題だけでなく、取引先・金融機関・投資家からの信用を失うリスクがあります。
排出量の算定範囲、使用するクレジット、環境価値の利用方法、対象期間などを明確にし、広告表現と実際の削減内容が一致するよう管理することが重要です。
GX事業では、一つの許可だけを確認しても十分ではありません。
当事務所では、事業スキーム全体を確認したうえで、関係する行政規制と必要手続を整理します。
制度対象性の整理、届出事項の確認、移行計画その他の行政提出書類の作成支援、電子申請手続などを支援します。
発電事業に関する届出、電力広域的運営推進機関関係手続、供給計画その他の行政手続について、事業開始までの工程を整理して支援します。
プロジェクト登録、参加手続、クレジット認証に向けた申請書類、登録簿関係事務その他の手続を支援します。
新しいGXビジネスでは、法令だけでは結論が明確にならないことがあります。
その場合には、事業スキームを整理したうえで、所管行政機関への事前相談や照会に必要となる説明資料の作成を支援します。
当事務所は金融行政手続を専門分野としているため、GX事業そのものの許認可だけでなく、ファンド、匿名組合、LPS、金融商品取引業、適格機関投資家等特例業務など、資金調達側の金融規制を含めて整理できることが特徴です。
行政機関への申請書・届出書だけでなく、事業実施に必要となる社内規程、業務フロー、管理資料その他の文書作成についても、行政書士法上の業務範囲において支援します。
まず、誰が、何を、誰に提供し、どのように収益を得るのかを確認します。
設備、契約関係、資金調達、電力取引、環境価値、投資家などを整理します。
事業スキームを基に、必要となる許認可・登録・届出・認定等を洗い出します。
この段階で行政機関への事前相談が必要かどうかも判断します。
新規性の高い事業では、申請前の行政相談が重要です。
事業概要、スキーム図、設備概要その他の説明資料を準備し、行政側との認識を確認します。
行政機関との協議内容を反映し、正式な申請・届出書類を作成します。
必要に応じて社内資料、設備資料、事業計画その他の添付書類も整理します。
行政手続は提出した時点で終了するとは限りません。
行政機関から追加説明や補正を求められた場合には、その内容を整理し、必要書類を作成して対応します。
GX関連制度には、毎年度の報告や継続的な管理が必要となるものがあります。
許認可取得後も、変更届、定期報告、排出量報告、供給計画、認証その他の継続手続を適切に管理することが重要です。
「GX事業」という名称の包括的な許可制度はありません。
実際に行う事業内容によって、GX推進法、電気事業法、再エネ関係法令、温対法、省エネ法、廃棄物処理法、建設業法、金融商品取引法その他の制度を個別に確認します。
いいえ。
10万トンという基準はGX推進法上の排出量取引制度に関する重要な基準ですが、それ未満の企業でも温対法、省エネ法、取引先からのScope3情報提供要求、補助制度、金融機関の審査などへの対応が必要になる場合があります。
まず自社の直近3年度のCO₂直接排出量を確認し、制度対象性を判定することが出発点です。
対象となる場合には、排出量算定体制、電子申請環境、届出、移行計画などについて順次準備する必要があります。
必ずしもそうではありません。
排出枠とJ-クレジット等は制度上の位置付けが異なるため、利用目的に応じて適用関係を確認する必要があります。
事業規模・設備構成・取引方法等によって複数の手続が関係する可能性があります。
電気事業法、電力広域的運営推進機関関係手続、系統接続その他を含め、事業ごとの確認が必要です。
可能ですが、資金の集め方によって金融商品取引法が適用される場合があります。
匿名組合、LPSその他の投資スキームでは、第二種金融商品取引業や適格機関投資家等特例業務等について事前確認が必要です。
対応可能です。
新しいGX事業では、いきなり申請書を提出するのではなく、事業スキームを整理して所管行政機関との事前相談を行う方が適切な場合があります。
電子申請、オンライン打合せ、郵送その他を活用し、全国の事業者からのご相談に対応しています。
案件の内容に応じて、国、地方公共団体その他の所管行政機関との手続を進めます。
GX市場の拡大により、再生可能エネルギー、蓄電池、カーボンクレジット、省エネルギー、水素、資源循環その他の分野には大きな事業機会が生まれています。
一方、GX関連事業は政策との距離が極めて近く、制度変更によって事業採算や参入条件が大きく変わる分野でもあります。
特に今後は、
GX推進法による排出量取引制度、
2028年度以降の化石燃料賦課金、
2033年度以降の発電部門における有償オークション、
J-クレジットその他の環境価値市場、
再生可能エネルギー・蓄電池関連制度、
GX投資を支える金融規制、
を一体として考える必要があります。
GX事業において重要なのは、許認可を後から確認するのではなく、事業計画を作る段階から行政規制を組み込むことです。
GX・排出量取引・再エネ・蓄電池・J-クレジットの行政手続をご相談ください
行政書士 緒方法務事務所では、GX関連ビジネスの構想段階から、必要な行政手続の調査、行政機関との事前相談、申請・届出書類の作成、補正対応、継続的な行政手続まで支援します。
特に、GXプロジェクトについて投資家から資金を募集する場合や、ファンド・SPC等を利用する場合には、GX規制と金融規制を別々に考えるのではなく、事業全体を一つのスキームとして整理することが重要です。
「自社は排出量取引制度の対象になるのか」
「GX事業を開始するために何の届出が必要なのか」
「系統用蓄電池の行政手続を一括して整理したい」
「J-クレジットの創出・取引事業へ参入したい」
「GXプロジェクトのファンドを組成したい」
「新しいGXビジネスについて行政機関へ事前相談したい」
といった段階からご相談いただけます。
金融規制と行政手続の双方を踏まえ、GXビジネスの事業化を実務面から支援します。
発電事業届出の代行|系統用蓄電池・OCCTO・電ガネット対応
J-クレジット創出・プロジェクト登録申請支援|支援範囲・必要資料・費用
対象となる制度は事業内容によって異なります。検討中の業務に当てはまる項目をご覧ください。
省エネ法・温対法・フロン法の年度報告を準備する場合は、省エネ法・温対法・フロン法の年度報告支援|EEGS対応をご覧ください。
GX推進機構:排出量取引制度について:2026年度の制度対象者判定、届出、移行計画、ERMS及び各種マニュアルを確認する公式資料です。
GX推進機構:GX推進法・施行令・施行規則:GX-ETSの法令上の根拠を確認できます。
上記公式資料は2026年9月21日に確認しています。制度初年度である2026年度の手続と、それ以降の排出実績量の報告・排出枠管理を区別し、対象年度のマニュアルを確認してください。
編集・発信:行政書士 緒方法務事務所
運営責任者:特定行政書士 緒方 隆朗(資格・経歴・事務所概要)
ページ更新日:2026年10月16日