外為法「対内直接投資」の事後報告・事前届出が必要なケース
外為法「対内直接投資」の事後報告・事前届出が必要なケース
外為法「対内直接投資」の事後報告・事前届出が必要なケース総まとめ
|指定業種と1%ルールの判定基準
スタートアップの資金調達環境は年々グローバル化しており、海外のベンチャーキャピタル(VC)やエンジェル投資家から出資を受けるケースはもはや珍しくありません。また、事業拡大のために海外企業の日本法人(外資系企業)を設立する動きも活発です。
しかし、海外からの送金を着金確認して、「これで増資手続きは完了」と安心していませんか?
もしそう考えているなら、あなたの会社はすでに「外為法(外国為替及び外国貿易法)」という重大な法的リスクを踏んでしまっているかもしれません。
「外為法なんて、軍事転用可能な技術や、原子力発電所のようなインフラ企業だけの話でしょう?」
かつてはそういった認識でも実務が回っていた時代がありました。しかし、2020年の法改正により状況は一変しています。安全保障の概念が経済分野へ拡大(経済安保)したことで、「ソフトウェア開発」「情報処理サービス」「サイバーセキュリティ」といった、一般的なITスタートアップが含まれる領域が「コア業種」に指定され、規制が格段に厳格化されました。
特に注意すべきは、事前届出が必要な出資比率の閾(しきい)値が、従来の10%から「1%」へと大幅に引き下げられた点です。
この手続き(対内直接投資の事前届出、または事後報告)を怠ると、刑事罰の対象になるだけでなく、最悪の場合、国から「株式売却命令(投資の中止)」を出される可能性があります。これは、IPO(株式上場)審査においては致命的な欠格事由となり、苦労して集めた資金と信頼を一瞬にして失うことになりかねません。
本記事では、金融法務を専門とする行政書士であり、元CFOとして実務の現場を知る筆者が、複雑な外為法の「事前届出が必要なケース」と「事後報告で済むケース」の境界線について、最新の規制動向を踏まえて解説します。
そもそも「対内直接投資」とは?(対象となる取引)
「対内直接投資」と聞くと、多くの経営者は「海外投資家が自社の株式を買うこと(増資)」だけをイメージしがちです。しかし、外為法が定義する「投資」の範囲はそれよりもはるかに広く、「経営への影響力を行使する行為全般」を指します。
法的な定義を正しく理解していないと、「増資ではないから大丈夫だと思っていたら、実は届出が必要だった」という事態に陥ります。
規制の対象となる「外国投資家」による主な取引は、以下の4つに分類されます。
1. 株式・持分の取得(最も一般的なケース)
海外投資家が、日本の会社の株式や出資持分を取得する行為です。
上場会社の場合: 発行済株式総数の1%以上を取得する場合(※2020年の改正で10%から引き下げられました)。
非上場会社の場合: 株式数や比率に関わらず、1株でも取得すれば対象となります。
※新株引き受け(増資)だけでなく、既存株主からの譲渡(M&A)も含まれます。
2. 「同意」による経営参画(役員の選任・目的変更)
ここが見落としがちなポイントです。金銭的な出資を伴わなくても、既存の外国人株主が株主総会等で以下の議案に「同意」する場合も、対内直接投資とみなされます。
役員の選任: 外国投資家自身や、その関係者(役員・使用人)を取締役や監査役に就任させること。
事業目的の変更: 会社の定款を変更し、事業目的に「指定業種(国の安全損なう恐れのある業種)」を追加すること。
つまり、「海外の親会社から役員を一人送り込む」という人事異動のようなケースでも、外為法上の手続き(事前届出)が必要になる場合があります。
3. 金銭の貸付(デットファイナンス)
株式だけでなく、貸付(ローン)や社債の引き受けも規制対象です。
以下の条件を満たす場合、対内直接投資として扱われます。
金額: 1億円以上(元本ベース)
期間: 1年超
※金融機関からの通常の借入は除きますが、海外の親会社や投資ファンドからの借入は対象となります。
4. 支店・工場の設置(外資系企業の進出)
外国企業が日本国内に支店、工場、その他の事業所を新たに設置する場合、あるいは既存の支店の種類を変更する場合も対象となります。
【重要】誰が「外国投資家」にあたるのか?
「海外に住んでいる人」だけではありません。以下のいずれかに該当すれば、外為法上の「外国投資家」となります。
非居住者: 海外に居住する個人(日本人でも海外赴任中なら非居住者扱いになる場合があります)。
外国法令に基づいて設立された法人: 海外企業、海外のVCファンドなど。
【注意】日本の会社だが、実質的に外国支配にある会社:
外国投資家が議決権の50%以上を保有している日本法人。
役員の過半数が非居住者である日本法人。
つまり、「外資系日本法人(合同会社など)」からの出資であっても、その親会社が海外にある場合は、外為法の手続きが必要になるケースがあるのです。
「事前届出」と「事後報告」の分かれ道
外為法の手続きには、投資実行後に行えばよい「事後報告」と、投資実行前に国の審査を受けなければならない「事前届出」の2種類があります。
この2つは天と地ほどの差があります。「事後報告」は単なる事務手続きですが、「事前届出」は事実上の「国の審査」であり、承認が降りるまで投資(着金)を実行できません。
あなたの会社(投資先)への投資が外為法上どの手続に該当するかは、段階的に判断することができます。まず最初に確認すべきは、投資先である日本企業の事業内容が、国が定める「指定業種」に該当するかどうかです。もし指定業種に該当しない場合、たとえば不動産業、飲食業、学習塾、一般的なアパレル販売などであれば、原則として事後報告で足ります。この場合、投資の払込日から45日以内に、日本銀行を経由して財務大臣等へ報告書を提出すれば手続は完了します。
一方で、事業内容がソフトウェア開発、半導体、通信、インフラ、農業、警備業などの指定業種に該当する場合は、次の判断に進む必要があります。次に確認するのは、投資家の属性です。投資家が外国政府、政府系ファンド、いわゆる外国公的企業に該当する場合や、過去に外為法違反歴がある場合には、免除制度は利用できず、投資前に事前届出を行うことが必須となります。これに対し、一般的な民間投資家やベンチャーキャピタルであれば、さらに免除制度の適用可能性を検討することができます。
ここで重要になるのが、2020年改正で導入された「包括免除制度」です。指定業種への投資であっても、外国投資家が経営に関与しない、いわゆるサイレント・インベスターであることを誓約できる場合には、事前届出を省略し、事後報告に切り替えることが認められています。ただし、この免除を受けるためには、一定の基準をすべて満たす必要があります。具体的には、投資家本人またはその密接関係者が投資先の役員に就任しないこと、株主総会において事業譲渡や解散などの重要議案を自ら提案しないこと、そして非公開の技術情報にアクセスしないこと、という三点です。
これらの条件をすべて満たせる、いわゆる純投資である場合には、指定業種であっても事後報告で足ります。ただし、その際には報告書の中で、免除規定を適用していることを明示的に申告する必要があります。逆に、役員派遣を行うなど、投資家が経営に関与したい場合には、いずれかの免除基準に抵触するため、事前届出が必須となります。
もっとも、制度上は免除が用意されているものの、スタートアップへの投資実務においては、事前届出を避けられないケースが少なくありません。その代表例が、ベンチャーキャピタルによる投資です。リード投資家となるVCは、単なる資金提供にとどまらず、経営支援の一環として社外取締役の指名権を求めることが一般的であり、この時点で「役員に就任しない」という免除基準に抵触してしまいます。また、投資先がいわゆる「コア業種」に該当する場合には、免除制度を利用できる投資家の範囲がさらに厳しく制限され、金融機関以外の一般投資家にとっては免除を受けるハードルが一段と高くなります。
実務上の負担という観点で見ると、事後報告と事前届出には大きな違いがあります。事後報告は投資実行後45日以内に提出すればよく、資金の払込も自由に行えますし、審査も形式的な確認にとどまります。そのため、行政書士などに依頼すれば比較的容易に対応できます。これに対し、事前届出は投資実行のかなり前、場合によっては数か月前から準備が必要となり、届出受理後も原則として30日間の待機期間を経なければ払込ができません。さらに、財務省や事業所管省庁による実質的な審査が行われ、質問状への対応など、実務負担も大きくなります。
このように、形式上は選択肢があるように見えても、スタートアップ投資の現場では、結果として事前届出が必要になる場面が多いというのが実情です。
最大の壁「指定業種(コア業種)」とは?IT企業は要注意
外為法の実務において、最も判断が難しく、かつミスが許されないのが「自社の事業がどの業種(カテゴリ)に該当するか」の判定です。
特に注意が必要なのが、国の安全保障に直結するとして規制が強化されている「コア業種」です。もし御社の事業がこれに該当する場合、投資家に対する規制のハードルが一気に跳ね上がります。
1. 「指定業種」と「コア業種」の包含関係
まず、構造を理解しましょう。外為法では、規制対象となる業種を2段階で設定しています。
指定業種(Designated Business Sectors):
国の安全、公の秩序の維持等に必要な業種。
(例:農林水産業、石油、皮革製品、ゴム製造、一般的なソフトウェア業など広範囲)
➡ 原則として事前届出が必要ですが、要件を満たせば免除(事後報告)が認められやすい。
コア業種(Core Business Sectors):
指定業種の中でも、特に安全保障上の重要性が高い業種。
(例:武器、原子力、航空機、宇宙開発、サイバーセキュリティ関連など)
➡ 規制が極めて厳格。一般の海外投資家が投資する場合、事前届出の免除を受けるハードルが高くなります。
2. IT・テック企業はここが「コア業種」になる
「ウチは武器も原発も作っていないから大丈夫」
そう考えるのは早計です。2020年の改正以降、経済安全保障の観点から、以下のIT領域が「コア業種」に追加されています。
特にスタートアップの場合、自覚がないまま該当しているケースが多々あります。
① 受託開発ソフトウェア業の一部
単なる業務アプリなら問題ありませんが、そのプログラムが「暗号通信」「生体認証」「ドローン制御」「位置情報分析」などの機能を有する場合、コア業種と判定される可能性が高いです。
② 情報処理サービス業(SaaS・クラウド)
サーバー等のIT基盤を提供するサービスや、重要インフラ(電力・ガス・鉄道・金融など)向けに特化したシステム運用を行う場合。
③ 半導体・電子部品関連
半導体メモリ、集積回路(IC)、光ディスク等の製造に関わる場合。
3. 「汎用技術」でもコア業種になる落とし穴
最も恐ろしいのは、「自社で独自技術を持っていなくても、コア業種になることがある」という点です。
例えば、一般的なチャットツールやECサイトであっても、通信部分にSSL/TLSなどの「高度な暗号技術」を組み込んでおり、かつそのプログラム自体を製造(開発)していると解釈される場合、形式要件として「暗号装置の製造(=コア業種)」に引っかかるリスクがあります。
※財務省の解釈も複雑で、単にライブラリを使用しているだけならセーフ(指定業種止まり)となる場合も多いですが、この判定を素人が行うのは危険です。
4. コア業種だと何が困るのか?(VCの視点)
御社が「コア業種」に認定された場合、出資を検討している海外VCにとって以下の制約が生まれます。
取締役を送れない(ハンズオン支援不可):
事前届出を免除(事後報告にする)ための条件として、「投資家自らが役員に就任しないこと」が求められます。つまり、「コア業種への出資」かつ「役員派遣」のセットは、絶対に「事前届出」が必要になります。
審査期間の待機:
事前届出を行うと、原則30日間(短縮されても数日〜2週間)は投資を実行できません。資金繰りがギリギリの場面では、このリードタイムが致命傷になります。
手続きを忘れたらどうなる?(違反時のリスク)
「知らなかったで済まされるなら、警察はいらない」という言葉がありますが、外為法違反、特に対内直接投資規制への違反は、企業の存続に関わるほど重いペナルティが課されます。
リスクは大きく分けて、「法的な処罰」と「ビジネス上のダメージ」の2つがあります。
1. 刑事罰:調達額の3倍の罰金も
無届出で投資を実行したり、虚偽の届出を行ったりした場合、以下の刑事罰が科される可能性があります。
個人の場合: 3年以下の懲役、または100万円以下の罰金(またはその併科)。
法人の場合(両罰規定):
ここが重要です。法人に対する罰金の上限は「100万円」ではありません。当該投資額の「3倍」に相当する金額が上限となります。
例:10億円の資金調達を行った場合、最大30億円の罰金が科されるリスクがあります。
2. 行政処分:最恐の「株式売却命令」
刑事罰以上に恐ろしいのが、行政による是正命令です。
国の安全保障に懸念があると判断された場合、あるいは無届出で規制に違反した場合、財務大臣・事業所管大臣は以下の命令を出すことができます。
株式売却命令(ダイベストメント):
「取得した株式を売却しなさい」という命令です。つまり、資金調達そのものが無効化(白紙撤回)されます。すでに資金を使ってしまっていたとしても、買い戻しや第三者への売却を強制されるため、会社のキャッシュフローは崩壊します。
中止命令・変更勧告:
事前届出の審査中に、「投資を中止しろ」あるいは「投資内容(役員派遣など)を変更しろ」と命じられます。
「日本でそこまで厳しい処分は出ないだろう」と高を括るのは危険です。実際に海外(米国のCIFIUSなど)では、中国系企業による買収が事後的に取り消される事例が相次いでおり、日本も足並みを揃えて厳格化しています。
3. ビジネス・IPOへの致命的な影響
行政処分に至らなくても、コンプライアンス違反の事実はビジネスに深い傷を残します。
IPO審査での欠格事由(Drop out):
証券取引所や主幹事証券は、外為法の遵守状況を厳しくチェックします。「適法な手続きを経ていない株式」が資本政策に含まれていることは、上場審査において致命的な欠陥となります。これを解消するためには、過去に遡って是正手続きを行う必要があり、上場時期が年単位で遅れる原因になります。
表明保証違反による損害賠償:
投資契約書(Shareholders Agreement)には通常、「発行会社は法令を遵守している」という表明保証条項が含まれます。外為法違反が発覚した場合、投資家から契約違反として損害賠償請求を受けたり、投資の引き上げ(プットオプションの行使)を迫られる可能性があります。
【緊急】もし「届出漏れ」に気づいたら?
万が一、すでに投資を受けてしまった後で「実は届出が必要だった」と気づいた場合は、一刻も早く「事後的な是正措置」をとる必要があります。
黙っていればバレないと思うのは間違いです。日銀や財務省は、登記情報やプレスリリースをモニタリングしています。当局から指摘を受ける前に、専門家を通じて「自主的な申告と事後提出」を行えば、処分が軽減される可能性があります。絶対に放置しないでください。
包括免除制度を活用できるか?
2020年の法改正で規制が厳格化された一方で、健全な投資を阻害しないよう導入されたのが「包括免除制度」です。
一言で言えば、「国が定めたルール(基準)を守るなら、事前届出(審査)を免除し、簡単な事後報告だけで済ませてあげましょう」という制度です。
これを活用できれば、指定業種であっても「待機期間ゼロ」で資金調達が可能になります。しかし、そこには「経営への関与を諦める」という条件がつきます。
1. 免除を受けるための「3つの誓約(基準遵守項目)」
包括免除制度を利用するためには、投資家(外国投資家)が以下の3つの基準を遵守することを約束しなくてはなりません。
役員に就任しないこと
投資家本人またはその密接関係者(従業員など)が、発行会社の取締役や監査役に就任しないこと。
重要議案を提案しないこと
株主総会において、事業の譲渡・廃止、定款変更(指定業種の追加)などの重要議案を自ら提案しないこと。
非公開の技術情報にアクセスしないこと
会社の秘密技術情報にアクセスする行為を行わないこと。
つまり、「お金は出すが、口は出さない(純投資・サイレントインベスター)」というスタンスであれば、事前届出は不要になります。
2. 「コア業種」における厳しい制約
ここで問題になるのが、前章で解説した「コア業種(サイバーセキュリティ、特定ソフトウェア等)」です。
投資家が一般的な事業会社やベンチャーキャピタルなど、金融機関以外の立場である場合、投資先の事業が「コア業種」に該当するかどうかによって、免除制度の適用可否やハードルは大きく変わります。まず、投資先が指定業種ではあるものの「非コア業種」に該当する場合については、投資家が役員を派遣するなど経営に関与したいのであれば、外為法上の事前届出が必要となります。一方で、役員派遣を行わず、純粋な投資にとどまるのであれば、包括免除制度の適用が認められ、事前届出を行わずに事後報告で足ります。
これに対して、投資先が「コア業種」に該当する場合には、同じ一般投資家やVCであっても規制は一段と厳しくなります。役員派遣を行う場合はもちろんのこと、事前届出が必須となります。また、役員を派遣しない純投資の場合であっても、形式上は免除制度を利用して事後報告に切り替えることは可能ですが、非コア業種の場合と比べて免除基準の運用が厳格化され、実務上のハードルは明確に高くなります。
そのため、一般投資家やVCがコア業種のスタートアップに投資する場合には、「役員を出さなければ原則として事後報告で済む」と単純に考えることはできず、免除要件を満たせるかどうかをより慎重に検討した上で、場合によっては事前届出を前提としたスケジュールや体制を組む必要があります。
3. スタートアップ投資における「ジレンマ」
スタートアップの資金調達、特にシリーズA以降のラウンドでは、リード投資家(VC)が「社外取締役のポスト(Board Seat)」を条件とすることが一般的です。
しかし、もし御社が「コア業種」に該当している場合、以下の二者択一を迫られます。
A案:VCの役員派遣を受け入れる
➡ 「包括免除」は使えません。
必ず「事前届出」を行い、30日間の審査と待機期間を経る必要があります。資金繰りに余裕を持ったスケジュールが必須です。
B案:スピード優先で「免除」を使う
➡ VCの役員派遣を諦めてもらう必要があります。
投資契約書(Shareholders Agreement)の内容を調整し、「オブザーバー参加」などに留める等の交渉が必要です。
4. 「技術情報へのアクセス」も要注意
意外な盲点ですが、投資家に対する「デューデリジェンス(DD)」や「定期報告」の中で、うっかり非公開の技術情報を開示してしまうと、免除基準違反(=外為法違反)になるリスクがあります。
特にコア業種の場合、技術流出防止のための社内体制整備も免除要件の一つとなるため、投資家へのレポーティング内容には細心の注意が必要です。
当事務所の支援内容(日銀・財務省への対応)
外為法の手続きは、建設業許可などの一般的な許認可とは異なり、「日本銀行」を経由して「財務大臣および事業所管大臣(経産省、総務省など)」へ提出するという特殊なルートを辿ります。
また、書類を出して終わりではなく、審査期間中に各省庁から飛んでくる「鋭い質問」に即答する対応力が求められます。
当事務所では、金融法務とCFO実務の経験を活かし、以下のサポートを提供します。
1. 「指定業種・コア業種」の該否判定・意見書作成
最もリスクが高い「業種の判定」を代行します。
会社の定款(事業目的)の記載だけでなく、実際の開発言語、使用している暗号技術、サーバーの仕様などをヒアリングし、「御社がコア業種に該当するか否か」を詳細に分析します。
定款変更のアドバイス:
スタートアップにありがちな「とりあえず広い事業目的を書いておく」という定款が、外為法上では仇となり、無用な規制対象となるケースがあります。実態に合わせて定款をスリム化し、適法に規制を回避するためのアドバイスも行います。
2. 事前届出・事後報告書の作成と代理提出
複雑な様式の作成から、日本銀行への提出までをワンストップで行います。
事前届出(審査あり):
審査期間(原則30日)を短縮するためには、事前の根回しや、提出後の質問状への迅速な回答が不可欠です。当局が懸念するポイント(技術流出防止体制など)をあらかじめ補足資料としてまとめ、早期承認を目指します。
事後報告:
投資実行後45日以内の期限管理を徹底し、確実な履行をサポートします。
3. 投資スケジュール・契約書(SHA)のアドバイス
元CFOとして、資金調達の現場感を理解しています。
「着金予定日に間に合わない」という事態を防ぐため、投資契約(Shareholders Agreement)の締結前から関与し、外為法の審査期間(待機期間)を織り込んだ最適な資本政策スケジュールをご提案します。
また、投資契約書における「表明保証条項」や「事前届出の義務」に関する条文レビューも行います。
4. 過去の「届出漏れ」に関する是正対応
「過去の増資で届出を忘れていた」というケースのご相談も承ります。
放置するのが最大のリスクです。当局から指摘を受ける前に、経緯書(始末書)を作成し、自主的な事後提出を行うことで、ペナルティを最小限に抑えるための交渉を支援します。
「ウチはコア業種?」その自己判断が最大のリスクです。
外為法の業種区分は非常に複雑です。特にIT・ソフトウェア領域における「指定業種(コア業種)」の判定は、プログラムの仕様や使用している暗号技術のレベルまで掘り下げなければ、正確な判断ができません。
「たぶん大丈夫だろう」で進めた結果、後から「無届出」が発覚すれば、せっかくの資金調達が白紙になるだけでなく、将来のIPO審査の扉が閉ざされてしまいます。
元CFO・金融専門行政書士である当事務所が、あなたの会社が外為法の規制対象になるか、事前届出が必要かを迅速に診断します。
このようなケースは、今すぐご相談ください
海外VCからの出資受け入れが決まったが、外為法のことは何もしていない
自社のソフトウェアが「コア業種」に当たるか不安だ
投資契約書(SHA)の締結前に、スケジュール感を確認したい
過去の増資で届出を忘れていたことが発覚した(是正対応が必要)