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関東財務局が2023年10月6日に公表した関東財務局:三木証券株式会社に対する行政処分(2023年10月6日)では、営業を牽制する管理機能、モニタリング及び内部監査の実効性が問題とされています。
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関東財務局が2023年10月6日に公表した関東財務局:三木証券株式会社に対する行政処分(2023年10月6日)では、営業を牽制する管理機能、モニタリング及び内部監査の実効性が問題とされています。
また、2026年6月12日公表の関東財務局:キャピタル・パートナーズ証券株式会社に対する行政処分(2026年6月12日)では、勧誘の適切性を検証するモニタリングや、委託先の金融商品仲介業者に対する管理・監査の不備が示されています。
これらは各公表時点の証券会社の事例です。以下の登録準備・体制整備に関する説明は当事務所の実務上の整理であり、すべての金融業態に同じ登録要件や処分基準が適用されるという意味ではありません。個別の業態・取扱商品・業務規模に応じて現行法令と監督指針を確認してください。
金融ライセンスの登録・許認可は、申請書を完成させれば取得できるという手続ではありません。
金融商品取引業、投資助言・代理業、資金移動業、暗号資産交換業、電子決済手段等取引業など、金融規制の対象となる事業では、事業スキーム、人的構成、内部管理態勢、コンプライアンス、顧客管理、システム管理、外部委託管理、AML/CFTなどを一体として整備する必要があります。
問題とされているのは、単に「必要な規程が存在しない」という形式面だけではありません。
規程に定めた管理が実際に行われているか、必要な知識・経験を有する役職員が配置されているか、営業部門を牽制できる内部管理態勢が機能しているか、経営陣がコンプライアンスを実質的に管理しているかという「実効性」が重視されています。
金融ライセンスを取得し、継続して事業を行うためには、登録申請時から登録後の監督・検査まで見据えて事業体制を設計することが重要です。
金融行政手続では、申請書、業務方法書、社内規程、組織図などの形式を整えるだけでは十分ではありません。
当局が確認するのは、それらの書類によって示された体制が、実際の会社の組織、人員、事業モデル、システム、外部委託関係などと整合しているかという点です。
たとえば、コンプライアンス責任者を組織図上配置していても、その人物に必要な経験がなく、営業部門に対する牽制権限もなく、実際の業務内容を把握できていないのであれば、形式上の配置だけでは十分な内部管理態勢とは評価されにくくなります。
同様に、内部監査規程を作成していても、誰が、いつ、どのような基準で監査し、問題を発見した場合に誰へ報告し、どのように改善するのかまで設計されていなければ、実効的な内部監査態勢とはいえません。
金融ライセンスの申請書類は、会社の実際の業務運営を文章化したものでなければなりません。
金融規制業務では、単に役職員の人数を揃えるだけではなく、その業務を適確に遂行できる知識と経験が求められます。
代表者、営業責任者、コンプライアンス責任者、内部管理担当者、内部監査担当者などについて、過去の職歴、担当業務、金融実務経験、法令知識などが確認されます。
特に少人数のスタートアップでは、一人の役員が複数の業務を兼務するケースがあります。
兼務そのものが直ちに認められないわけではありませんが、営業とコンプライアンス、業務執行と内部監査など、相互牽制が必要となる機能まで同一人物に集中させれば、独立性や実効性について説明が必要になります。
最初に作るべきものは申請書ではなく、「登録後に本当に機能する組織」です。
金融行政では、コンプライアンスは担当者だけの仕事ではありません。
経営陣が法令遵守、顧客保護、リスク管理を経営課題として認識し、その方針を組織へ浸透させることが求められます。
重要な問題が発生したときに代表者まで情報が上がるのか。
営業部門に問題があった場合、コンプライアンス部門が業務を停止させることができるのか。
重大な法令違反や顧客苦情が発生した場合、原因分析、是正措置、再発防止策まで実施できるのか。
こうした業務フローを、規程と実際の運用の双方で説明できる状態にしておく必要があります。
顧客本位の業務運営は、現在の金融行政における重要な監督上のテーマです。
金融サービスを提供する事業者には、顧客等の最善の利益を勘案しつつ、顧客に対して誠実かつ公正に業務を遂行することが求められています。
重要なのは、これを単なる企業理念として掲げるだけでは不十分だという点です。
商品選定、勧誘方法、手数料設定、利益相反管理、顧客属性の確認、広告審査、苦情処理、営業担当者の評価など、具体的な業務プロセスへ落とし込む必要があります。
「顧客本位」という抽象的な言葉を、具体的な社内ルールと証跡へ変換することが重要です。
金融事業では、営業目標やインセンティブの設計もコンプライアンスの一部です。
売上や手数料収入だけを基準として営業担当者を評価すれば、高収益商品への偏重、短期間での過度な取引、顧客ニーズと一致しない勧誘などを誘発する可能性があります。
そのため、販売実績だけではなく、顧客属性との適合性、苦情の発生状況、法令遵守状況、説明義務の履行などを評価体系へ反映させるという考え方も重要になります。
金融ライセンス申請では、営業方法だけを見るのではなく、「どのような行動を会社が評価する仕組みなのか」まで検討する必要があります。
金融サービスでは、広告審査も重要な内部管理業務です。
ウェブサイト、LP、SNS、動画、メール、営業資料など、顧客へ提供する情報について、誤解を生じさせる表示、断定的な表現、リスクを十分に説明しない表示などがないかを管理する必要があります。
特にデジタルマーケティングを積極的に利用する事業者では、営業部門や広告代理店が自由にコンテンツを公開する体制ではなく、事前審査、承認、記録保存、定期的な見直しまで含めた管理フローを構築することが重要です。
システム、本人確認、コールセンター、顧客管理、クラウドサービスなどを外部へ委託しても、金融事業者自身の管理責任がなくなるわけではありません。
委託先の選定基準、契約内容、情報管理、再委託、障害発生時の対応、サービスレベル、モニタリング、定期的な評価、契約終了時の対応などをあらかじめ設計する必要があります。
FinTech企業では自社開発を最小限とし、多数のSaaSや外部ベンダーを組み合わせてサービスを構築することも珍しくありません。
その場合には、誰が委託先を管理し、どのような情報を取得し、問題発生時にどのような指示を行うのかを明確にする必要があります。
マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策では、リスクベース・アプローチによる継続的な管理が重視されています。
顧客の本人確認を実施しただけで対策が完了するわけではありません。
自社が取り扱う商品、サービス、顧客属性、取引形態、国・地域、チャネルなどからリスクを特定し、そのリスクを評価したうえで、必要な低減措置を講じる必要があります。
顧客受入方針、取引時確認、実質的支配者確認、制裁対象者確認、反社会的勢力確認、取引モニタリング、疑わしい取引の検討・届出、継続的顧客管理、経営陣への報告、研修、内部監査などを一連の管理態勢として構築します。
2026年には金融庁のマネロン・テロ資金供与対策ガイドラインも改正されており、金融機関等には基礎的な態勢整備だけではなく、その有効性を維持・高度化していくことが一層重要となっています。
金融ライセンスは、登録された時点で手続が終わるものではありません。
登録後には、変更届出、事業報告、説明書類、各種報告、規程の見直し、内部監査、コンプライアンス研修、苦情管理、AML/CFT管理など、継続的な業務が発生します。
金融商品取引業では、役員、重要な使用人、本店・営業所、資本金、業務内容、他に行う事業その他の登録事項に変更が生じた場合、内容に応じて変更届出等が必要になります。
また、事業年度ごとの報告や説明書類の作成・公衆縦覧など、登録を維持するための継続業務もあります。
届出期限が定められている事項も多いため、変更が発生してから対応を考えるのではなく、「どの社内イベントが行政への届出につながるのか」をあらかじめ管理する仕組みを構築することが重要です。
金融庁・財務局に対する金融行政手続では、電子申請・届出が広く利用されています。
金融商品取引業に関する各種届出についても、原則としてオンラインでの提出が行われる制度となっており、事業報告書などについて専用システムを利用する手続もあります。
そのため、金融ライセンスの維持管理では、法令上必要となる書類を作成するだけではなく、提出方法、電子申請環境、提出期限、添付資料、社内承認などを含めた実務フローを整備する必要があります。
最初に確認すべきなのは、「何のライセンスを取得するか」ではなく、「予定している事業がどの規制に該当するか」です。
契約関係、資金の流れ、顧客属性、取扱商品、募集方法、運用方法、資産管理方法、報酬体系などを整理し、適用される法律と必要な登録・許可・届出を特定します。
事業者が想定しているライセンスと、法令上必要となるライセンスが一致しないこともあります。
代表者、役員、各部門責任者、コンプライアンス担当者、内部監査担当者などについて、人数だけでなく職歴と実務経験まで確認します。
申請直前になって人的構成の不足が判明すると、採用や組織変更が必要となり、申請全体が長期間停止することがあります。
そのため、人的要件はできる限り早い段階で検証する必要があります。
資本金、純資産、主要株主、親会社、子会社、関連会社なども重要な確認事項です。
金融規制によって財産的基礎に関する要件は異なります。
また、海外法人を含むグループ会社が存在する場合には、資本関係、役員兼任、業務委託関係、システム共有、顧客情報の取扱いなどを含めて整理する必要があります。
顧客獲得から契約、取引、資金移動、顧客管理、解約、苦情処理までの業務フローを具体化します。
誰が何を確認し、誰が承認し、どのシステムへ何を記録し、どの記録を保存するのかまで明確にします。
この業務フローが、その後の業務方法書や社内規程を作成する基礎になります。
金融サービスを提供するシステムの全体像を把握することも重要です。
自社開発部分、クラウドサービス、決済事業者、本人確認事業者、データセンター、顧客管理システムなどを整理し、障害、サイバーセキュリティ、情報管理、委託先管理などのリスクを確認します。
予定しているビジネスモデルを確認し、適用される金融規制と必要となる登録・許可・届出を整理します。
契約名称ではなく実際の事業内容、資金の流れ、顧客との関係などから規制該当性を検討します。
申請を開始する前に、人的構成、財産的基礎、組織体制、株主構成、システムその他の主要要件を確認します。
不足事項がある場合には、申請書を作り始める前に対応方針を整理します。
金融行政手続では、正式申請の前段階における当局との事前相談が非常に重要です。
事業概要、スキーム図、組織体制その他の説明資料を整理し、当局からの質問事項を踏まえて申請内容を具体化していきます。
登録申請書だけでなく、業務方法、社内規程、組織関係書類、役職員関係資料その他の申請書類を一体として整備します。
規程についても一般的な雛形をそのまま利用するのではなく、実際の事業内容と組織に合わせて作成することを重視しています。
金融行政手続では、提出後に多数の質問や修正依頼が行われることがあります。
質問の表面的な文言だけでなく、当局が何を確認しようとしているのかを検討し、必要に応じて業務フローや内部管理態勢まで見直します。
登録後の変更届出、規程改訂、内部管理態勢の見直しなどについても対応します。
金融ライセンスを「取得すること」だけではなく、適切に維持できる体制を構築することを重視しています。
当事務所では、金融行政手続を専門分野の一つとして取り扱っています。
第一種金融商品取引業、第二種金融商品取引業、投資運用業、投資助言・代理業、適格機関投資家等特例業務をはじめ、資金移動業、前払式支払手段、暗号資産・電子決済手段関連業務、金融サービス仲介その他の金融規制について、事業内容に応じた行政手続を検討します。
個別案件では、事業スキームによって複数の法律が関係することがあります。
そのため、単一の許認可だけを見るのではなく、ビジネス全体から必要な金融規制対応を整理することが重要です。
このような段階でご相談ください
まだ会社設立前、サービス開発前であっても相談可能です。
むしろ、システム開発や採用が完了してから規制上の問題が判明すると、ビジネスモデル自体の変更が必要になることがあります。
早期に規制該当性を確認することが重要です。
質問事項が増加している場合には、個別回答だけではなく、事業スキームや内部管理態勢そのものに問題がないか確認する必要があります。
審査が進まない原因を整理し、申請資料全体の再構築を検討します。
既に作成した申請資料を確認したうえで、不足事項、書類間の不整合、規程と実務の不一致などを検証することも可能です。
途中から専門家へ依頼する場合でも、既存資料を活用しながら対応方針を整理します。
登録後に事業内容や組織が変化している会社では、現在の社内規程と実態が一致していない場合があります。
新規サービス開始、役員変更、組織変更、システム変更、外部委託先変更などを契機として、届出の要否や内部管理態勢を再確認することが重要です。
雛形を利用すること自体が問題なのではなく、自社の実態と一致しているかが重要です。
他社向けの規程をそのまま使用すると、自社には存在しない部署や手続が記載されていたり、反対に必要な管理手続が欠落していたりすることがあります。
当局への説明では、「規程に書いてあるか」だけではなく、「実際に誰がその業務を行うのか」まで確認できる状態にしておく必要があります。
ライセンスの種類、事業内容、人的構成、システム、申請準備の進捗などによって大きく異なります。
金融行政手続では事前相談を含めて数か月以上を要することも珍しくありません。
人員採用やシステム変更が必要となった場合には、さらに長期化する可能性があります。
そのため、サービス開始予定日から逆算して余裕のある準備を行う必要があります。
一律に判断できる問題ではなく、業態、会社規模、担当業務、利益相反、牽制機能などを個別に検討する必要があります。
特に内部監査など独立性が求められる機能については、単純な兼務では実効性を説明できない場合があります。
登録・許可が存続している以上、必要な届出、報告その他の法令対応が発生する場合があります。
事業を休止する場合についても届出が必要となることがあるため、「営業していないから何もしなくてよい」と判断しないことが重要です。
金融ライセンスでは、役員、重要な使用人、本店・営業所、資本金、業務内容その他の事項について変更届出が必要となる場合があります。
提出期限が設定されている手続もあるため、会社登記だけを行って金融行政上の変更届を失念しないよう注意が必要です。
金融行政手続のオンライン化を踏まえ、電子申請・届出を前提とした書類準備にも対応します。
手続ごとに使用するシステムや提出方法が異なるため、対象となる手続に応じて確認します。
対応可能です。
金融庁・財務局等への金融行政手続について、事業者の所在地と管轄を確認したうえで対応方針を整理します。
近年の金融行政から明確に読み取れるのは、形式的な申請書類だけでは十分ではないということです。
人的構成、内部管理、営業管理、顧客保護、AML/CFT、システム管理、外部委託管理などが実際に機能して初めて、金融事業を継続するための基盤となります。
金融ライセンスの取得を検討している場合には、申請書の作成を始める前に、事業スキームと組織体制を確認することをお勧めします。
緒方法務事務所では、金融行政手続を専門領域とする行政書士として、事業スキームの検討、規制該当性の整理、財務局等との事前相談、登録・許可申請、社内規程の整備、登録後の変更届出・内部管理体制の見直しまで、金融事業の実務に即して支援します。
金融商品取引業、投資助言・代理業、適格機関投資家等特例業務、資金移動業その他の金融規制について、登録・許可の取得や既存体制の見直しをご検討の場合は、ご相談ください。
金融庁・財務局の臨店検査・立入検査対応|オンサイト・モニタリング支援
関東財務局:三木証券株式会社に対する行政処分(2023年10月6日) / 関東財務局:キャピタル・パートナーズ証券株式会社に対する行政処分(2026年6月12日) / 金融商品取引法(e-Gov法令検索)
編集・発信:行政書士 緒方法務事務所
運営責任者:特定行政書士 緒方 隆朗(資格・経歴・事務所概要)
ページ更新日:2026年9月17日