友だち追加で、後日の疑問もLINEで個別相談
日本の金融行政は、現在、大きな制度転換期にあります。
図表の使い方:図表右上の「目次」をクリック(スマートフォンではタップ)し、読みたい項目をお選びください。続きがある場合は「次へ」でご覧いただけます。詳しい説明は本文にも掲載しています。
記事を読んで生じた疑問や、ご自身の事業で必要な手続きについて、LINEで緒方法務事務所へ個別にご相談いただけます。友だち追加後、トーク画面からご質問ください。 LINEで質問・相談
日本の金融行政は、現在、大きな制度転換期にあります。
金融サービスのデジタル化、暗号資産・ステーブルコインの普及、FinTech事業者の参入、クロスボーダー決済の拡大、資産運用立国政策の推進などにより、従来の「銀行」「証券」「決済」「資産運用」といった業態ごとの境界は急速に変化しています。
同時に、金融商品取引法、資金決済法、銀行法、貸金業法、保険業法その他の金融関連法令についても、事業環境の変化に対応した制度改正が相次いでいます。
金融ビジネスを開始する際に重要なのは、「どの登録を取ればよいか」だけではありません。
事業スキームそのものを分析し、どの法律が適用されるのか、登録・許可・届出が必要なのか、複数の業法が重複して適用されないか、登録後にどのような内部管理態勢が必要になるのかまで、事業開始前に整理する必要があります。
緒方法務事務所では、金融規制・金融許認可を専門分野として、金融庁・財務局等への登録、許可、届出、事前相談、事業スキーム整理、社内規程・業務マニュアルその他の内部管理態勢整備を支援しています。
2026年は、日本の金融規制を考える上で重要な転換点となっています。
単に個別の法律が改正されているだけではありません。
金融庁の組織自体が再編され、資産運用、銀行・証券、資金決済、暗号資産・ステーブルコインといった分野について、より専門的かつ横断的な監督体制へ移行しています。
事業者側にも、従来以上に「自社の事業モデル全体を金融規制の観点から説明できること」が求められる時代になっています。
2026年8月、金融庁では大規模な組織再編が行われました。
従来の総合政策局及び監督局が再編され、「銀行・証券監督局」と「資産運用・保険監督局」が設置されています。
これは単なる組織名称の変更ではありません。
銀行、証券、資産運用、保険等の金融サービスが相互に結び付き、一つの企業グループの中で複数の金融サービスを展開する事例が増えていることを背景として、金融グループ全体を横断的に監督する方向性が一段と明確になったものと考える必要があります。
銀行業と証券業を、より一体的な視点から監督する体制が整備されました。
銀行、金融商品取引業者、金融グループ等について、法人単位だけでなく、グループ全体としてのガバナンス、リスク管理、利益相反管理、顧客保護等が重要になります。
複数の金融関連会社を保有する企業グループでは、各法人が個別に法令を遵守しているだけではなく、グループ全体の管理態勢まで検討する必要があります。
資産運用立国政策の進展を背景として、資産運用業に対する行政上の位置付けも一層重要になっています。
投資運用業、投資助言・代理業、ファンド運営、アセットオーナー、保険会社等を取り巻く行政について、より専門的な監督が行われる体制へ移行しています。
資産運用ビジネスへの新規参入を検討する事業者にとっては、登録要件だけでなく、運用体制、利益相反管理、コンプライアンス、リスク管理、外部委託管理等を含む実質的な態勢構築が重要です。
決済・暗号資産分野についても専門部署が明確化されています。
金融庁には資金決済課及び暗号資産・ステーブルコイン課が設置され、デジタル金融サービスを専門的に扱う行政体制が強化されています。
FinTech、資金移動、収納代行、電子決済手段、ステーブルコイン、暗号資産等を取り扱う事業者にとって、今後さらに重要になる分野です。
2026年6月1日、改正資金決済法及び関連する政令・内閣府令等が施行されました。
この改正では、電子決済手段・暗号資産関連サービス、資金移動業、クロスボーダー収納代行など、FinTech事業者に直接影響する重要な制度変更が行われています。
決済事業を行う企業は、自社のサービスを「単なる収納代行」「決済代行」「プラットフォーム」と呼んでいるだけでは十分ではありません。
実際の資金移動、契約関係、債権債務関係、利用者との法律関係を分析し、資金決済法上の規制対象となるかを判断する必要があります。
特に重要なのが、国境を越える収納代行に関する規制です。
従来、収納代行という名称で行われてきたサービスであっても、実態として利用者から資金を受け取り、別の者へ資金を移転する機能を有する場合には、資金移動業その他の規制との関係が問題となります。
改正法令では、国境を越えて行われる収納代行について、為替取引規制との関係がより明確化されています。
重要なのは、サービス名称ではなく取引の実態です。
契約当事者が誰なのか、誰に対する債務を誰が履行しているのか、資金を誰が受領・管理するのか、事業者が原取引にどの程度関与しているのかなどを総合的に確認する必要があります。
海外送金、海外EC、海外プラットフォーム、インバウンド・アウトバウンド決済を行う事業者は、既存スキームを改めて検証することが重要です。
第一種・第二種・第三種資金移動業についても、単に送金額だけで判断することはできません。
送金上限額、利用者資金の滞留、資産保全方法、システム管理、AML/CFT、利用者保護、苦情処理、委託先管理など、多数の規制を総合的に検討する必要があります。
2026年施行の制度改正では、資金移動業者の資産保全方法が多様化されるとともに、一定の要件を満たす第一種資金移動業者について、利用者資金の滞留に関する制度も見直されています。
資金移動業は、登録申請書だけを作成すれば登録できる制度ではありません。
事業計画、送金フロー、システム構成、資産保全、組織体制、AML/CFT、内部監査、事故対応等を一体として設計する必要があります。
ステーブルコインその他の電子決済手段を利用するビジネスでは、トークンの名称ではなく法的性質の確認が出発点になります。
電子決済手段に該当するのか、暗号資産に該当するのか、有価証券又は電子記録移転権利との関係が生じるのかによって、適用される法律及び必要となる登録が変わります。
発行、売買、交換、媒介、取次ぎ、管理、送付など、事業者がどの機能を担当するのかについても分析する必要があります。
一つのアプリの中に複数の金融規制が存在することも珍しくありません。
サービス設計段階で法的分類を誤ると、システム完成後にビジネスモデルそのものを変更しなければならなくなる可能性があります。
そのため、金融サービスでは開発完了後ではなく、企画・設計段階から許認可の要否を検討することが重要です。
2026年7月15日、金融商品取引法及び資金決済法の重要な改正法が成立しました。
この改正の大きな柱の一つが、暗号資産取引に関する規制体系の見直しです。
制度上、暗号資産取引に関する規制を資金決済法から金融商品取引法へ移し、暗号資産を有価証券とは異なる金融商品として規律する方向が示されています。
これにより、暗号資産ビジネスは「決済・交換」の規制としてだけではなく、投資商品としての利用者保護、市場公正性、情報提供、不公正取引規制等を含む金融市場法制の中で考える必要性が高まります。
2026年改正については、成立したことと、すべての制度が既に施行されていることを区別する必要があります。
無登録業に対する罰則強化など一部規定は既に施行されていますが、暗号資産規制の金商法への本格的な移管など、今後の施行を前提とする規定も存在します。
したがって、既存の暗号資産事業者、新規参入事業者、Web3事業者等は、現在の制度だけを見るのではなく、施行予定の制度まで踏まえて事業体制を設計する必要があります。
金融ビジネスでは、無登録営業リスクの確認が極めて重要です。
金融商品取引業、資金移動業、暗号資産関連業務、電子決済手段関連業務、貸金業、銀行代理業などは、それぞれ業法上の登録・許可等を前提とする制度です。
サービス名称や契約書上の名称を変更しただけで規制を回避できるものではありません。
金融当局は実際の取引内容、資金の流れ、収益構造、勧誘方法、顧客との法律関係などから事業の実態を確認します。
2026年金融商品取引法等改正では、無登録業に関する罰則も強化されています。
新規金融サービスを開始する場合には、「どの登録を取得するか」を検討する前に、「そもそもどの法律のどの業に該当するのか」を確認することが重要です。
政府は引き続き「資産運用立国」を重要政策として推進しています。
東京都、北海道・札幌市、大阪府・大阪市、福岡県・福岡市を対象とする金融・資産運用特区の取組も進められており、国内外の資産運用会社や新興運用事業者が日本市場へ参入しやすい環境づくりが進められています。
一方、参入促進は規制緩和だけを意味するものではありません。
投資家保護、利益相反管理、運用体制、コンプライアンス、外部委託管理、情報管理、AML/CFT等について、実効性のある管理態勢が必要です。
資産運用ビジネスでは、ビジネスモデルによって必要となる金融商品取引業の種類が異なります。
投資運用業、投資助言・代理業、第二種金融商品取引業、第一種金融商品取引業、適格機関投資家等特例業務など、事業内容に応じて制度を選択する必要があります。
ファンド事業では、器となる法人・組合を設立することと、金融商品取引法上適法に出資を募集・運用することは別問題です。
LPS、匿名組合、合同会社その他のスキームを使用する場合でも、出資持分の法的位置付け、自己募集、私募、投資運用、適格機関投資家等特例業務等との関係を確認する必要があります。
また、一つのファンドだけではなく、複数ファンドを継続的に設立する事業者の場合には、個々のファンドだけを見るのではなく、事業者全体としての募集・運用体制を検討することが重要です。
ファンド組成では「契約書を作ること」よりも先に、規制上成立するスキームを設計する必要があります。
現代の金融サービスは、複数の業法が同時に問題となることがあります。
例えば、決済サービスであっても、資金決済法だけを確認すれば足りるとは限りません。
ビジネスモデルによっては、銀行法、金融商品取引法、貸金業法、割賦販売法、犯罪収益移転防止法、個人情報保護法その他の法令との関係も生じます。
ポイント、ウォレット、後払い、送金、投資、暗号資産等の機能を一つのサービスに組み込む場合には、さらに慎重な分析が必要です。
金融規制の実務では、個々の法律を別々に読むだけでは不十分です。
事業全体を一つの資金フローとして把握し、その中の各行為を法令上どのように評価するかを整理する必要があります。
金融サービスの相談を受けた際、当事務所では最初から申請書を作成するわけではありません。
まず、事業内容、契約関係、顧客、資金移動、収益構造、システム、委託関係等を確認し、規制対象となる行為を整理します。
その上で、必要となる登録・許可・届出、登録を要しない可能性のあるスキーム、複数業法が適用される可能性、行政当局への事前相談の要否等を検討します。
「誰が、誰から、何を受け取り、誰に何を提供するのか」を明確にします。
特に資金の流れと契約関係を一致させることが重要です。
金融商品取引法、資金決済法、銀行法その他の関係法令から規制対象行為を特定します。
一つのサービスに複数の登録が必要となる可能性も検討します。
規制対象となる場合には、必要な登録・許可・届出等を整理します。
同時に、人的要件、財産的要件、組織要件、システム要件等を確認します。
金融分野では、正式申請前の事前相談が重要になるケースが少なくありません。
事業スキーム、資金フロー、組織体制等を整理し、当局が確認しやすい形で説明できる状態を構築します。
登録申請書だけでなく、事業計画、組織図、業務フロー、社内規程、マニュアルその他の必要書類を整合的に作成します。
すべての書類で事業内容や組織体制が一致していることが重要です。
金融規制への対応は登録取得で終了するものではありません。
登録後の監督、報告、変更届、AML/CFT、内部監査、事故対応、苦情処理、システムリスク管理等まで見据えた体制を構築することが重要です。
第一種金融商品取引業、第二種金融商品取引業、投資運用業、投資助言・代理業、適格機関投資家等特例業務、ファンド組成その他の金融商品取引法関連手続に対応します。
登録・届出だけでなく、事業スキーム整理、当局への事前相談、社内規程、業務フロー、内部管理態勢等を含めて検討します。
第一種・第二種・第三種資金移動業、前払式支払手段、電子決済手段、決済サービスその他の資金決済法関連業務に対応します。
新規参入だけでなく、既存の決済スキームが改正法令に適合しているかという観点からの整理も重要です。
暗号資産、電子決済手段、ステーブルコイン、Web3サービス等について、サービスの法的分類と必要な登録等を検討します。
2026年の法改正により制度が大きく変化する分野であるため、現在の法令だけでなく、施行予定制度も踏まえた検討が必要です。
銀行代理業、貸金業その他の金融関連許認可についても、事業内容に応じて関係法令を横断的に確認します。
難易度の高い金融許認可では、ビジネスモデルを理解し、それを金融規制上の言葉へ変換する能力が重要です。
行政当局は、単に申請書の記載形式だけを確認しているわけではありません。
なぜこのスキームなのか、どの法律に基づくのか、顧客資産はどのように保護されるのか、利益相反をどのように管理するのか、事故が発生した場合にどう対応するのか、といった事業全体を確認します。
緒方法務事務所では、金融規制だけでなく、事業計画・財務・内部統制・IPO実務等の企業実務を踏まえて金融許認可を検討します。
そのため、単なる書類作成ではなく、事業スキームの整理から登録後の運営を見据えた支援を行うことを重視しています。
金融許認可では、行政庁との事前相談、申請、補正対応など行政手続そのものを適切に進めることが重要です。
当事務所は特定行政書士事務所として、行政書士法その他の関係法令上認められた業務範囲において、許認可手続からその後の行政手続まで見据えた対応を行います。
重要なのは、問題が発生してから対応するのではなく、当局から問題点を指摘される可能性を申請前にできるだけ把握し、事業スキームや内部管理態勢へ反映させることです。
金融ビジネスにおいて、コンプライアンスは事業開始後に追加するものではありません。
登録の要否、顧客資産の管理方法、収益モデル、システム構成、外部委託、広告・勧誘方法などは、すべて事業モデルそのものと関係します。
したがって、金融規制への対応が遅れるほど、後からビジネスモデルを変更するコストは大きくなります。
一方、企画段階から金融規制を組み込んでおけば、登録審査への対応だけでなく、金融機関との提携、資金調達、投資家対応、IPO準備等においても説明可能性の高い事業を構築できます。
金融コンプライアンスは「事業を止めるための規制」ではなく、「適法に事業を拡大するための設計条件」と捉えることが重要です。
最初に事業スキームを整理し、規制対象となる行為を特定する必要があります。
サービス名や契約書上の名称だけでは判断できません。資金フロー、契約関係、顧客との関係等を確認した上で検討します。
少なくとも事業概要、契約関係、資金フロー、収益構造、対象顧客、システム概要、組織体制等を整理することが重要です。
事前相談では、当局が事業内容を正確に理解できる資料を準備することが重要になります。
むしろ企画・設計段階での確認を推奨します。
システム完成後に登録要件との不整合が判明すると、大幅な仕様変更が必要になることがあります。
可能性はありますが、機能ごとに異なる金融規制が適用されることがあります。
決済、送金、投資、暗号資産、ポイント、後払い等を組み合わせる場合には、複数業法を横断して検討する必要があります。
日本国内の利用者を対象とする金融サービスについては、日本法上の規制が問題となる可能性があります。
海外でライセンスを保有していることだけを理由として、日本国内の登録等が当然に不要になるわけではありません。日本で行う具体的な業務内容を確認する必要があります。
既存事業についても業法上の位置付けを整理することが重要です。
無登録営業の可能性がある場合には、事実関係を正確に整理した上で、今後の対応を慎重に検討する必要があります。
金融規制・金融許認可についてご相談ください
金融行政は、2026年に入り大きな制度転換期を迎えています。
金融庁の組織再編、改正資金決済法、暗号資産規制の見直し、資産運用立国政策など、金融ビジネスを取り巻く制度は今後も継続的に変化していくことが予想されます。
特に、新しい金融サービスでは、既存の業法のどこに位置付けられるのかが明確ではないケースも少なくありません。
そのような場合ほど、サービス完成後ではなく、事業計画の初期段階から規制上の論点を整理することが重要です。
緒方法務事務所では、金融規制・金融許認可を専門分野として、事業スキームの確認から、金融庁・財務局等への事前相談、登録・許可・届出、規程・マニュアル整備、登録後の変更手続まで一貫して支援します。
新規金融サービスの立ち上げ、既存サービスの適法性確認、金融ライセンス取得、ファンド組成、資金移動・決済サービス、暗号資産・ステーブルコイン事業等をご検討の場合は、緒方法務事務所へご相談ください。
FinTech・金融規制コンサルティング|金融ライセンス・金融庁対応
金融庁・財務局の金融許認可申請支援|金融ライセンス専門行政書士
編集・発信:行政書士 緒方法務事務所
運営責任者:特定行政書士 緒方 隆朗(資格・経歴・事務所概要)
ページ更新日:2026年10月16日